2011年7月31日日曜日

小さいおうち


前回、直木賞を受賞した中島京子さんの「小さいおうち」を読み終えました。
戦前の昭和の東京近郊の赤い三角屋根の洋館での出来事。それをそのおうちのお手伝いさんが丁寧に丁寧に思い返して綴ったお話。
世界を閉じ込めた家の中で、秘密を抱えて暮らした愛おしい忘れぬ日々・・・
その時代の空気が漂っていて、とても素敵なお話でした。書店で題名と表紙にずっと気になっていて、そして、その思いを見事に裏切らないお話でした。
私はとても日本の戦前の文化が好きで、その頃の美術や建築様式、家具なんかにとても興味があります。主婦としての暮らしぶりも、今と違って、とても丁寧で憧れてしまいます。そう、言葉遣いも美しいですよね。今のような一刻を争うようなスピードの時代、失われてしまったものもたくさんあるように感じます。
毎日の暮らし、一瞬一瞬を大切に、気持ちよく暮らしていきたいもの。
人にとって何が幸せかって、いかに毎日を気分良く過ごせるかだと思うのです。
だから、大切な人との些細な喧嘩や自分のイライラは極力控えたいものです。そう心掛けるとといっそう穏やかに暮らせていかれる気がします。人の気持ちは連鎖していきますもの。

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